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日曜カメラマンの修行時代 from 栗原正己


2002年06月11日(火)外の仕事あり

 午前中からCM録音が一本あって寝不足のままスタジオに行く。ナショナルのふき掃除機。音楽は「ふき掃除、ふき掃除機」とくり返すいわゆる連呼型。中島信也監督もので、いつものごとくしっかりした企画なものだからどうやってもうまくいかないわけないのである。
 オケはずいぶん昔にやった「ザ・コーヒーミルク」の自分内リメイク。と考えて作ってみる。たぶん10年くらい前だから積極的に同じことをやってみる(コピーはしないでアタマの中だけでまねするのだ)。歌は加藤千晶さんにお願いした。ピタゴラスイッチの時も思ったが、この人の歌は温度感がすばらしい。あまり引っ張りだこにならないで欲しいな、と勝手に思う。ホーンで来てもらった水江ヨーカンと多量の雑談をし、楽しく仕事を終える。
 スタジオを出ると強い湿気と日ざしで、これは寝不足の身体とアタマにこたえる。空を見上げるとものすごい早さで高層ビルが移動していて思わずめまいが…。と思ったが、よくよく見ると動いているのは雲の方で、めまいが気のせいだとわかりさらにめまいがしそうになる。
 そういえば今日は雲が面白かった。風が強いものだからみるみるうちに空のレイアウトが変わっていく。それぞれ濃度の違う雲Aと雲Bが別な速度で別な方向に動いていたりとかも。この面白さはムービー向きだなあ。と思いつつ、写真を何枚も撮ってはみた。

 なこともあって、劇伴の仕込みはいっこうに進まないのに、なんだか大丈夫な気がしてしまう今日だった。要は気の持ち様なのか、それとも大丈夫なのが気のせいか。うーむ。メモは3〜4片増えたが横這いではある。
 思い出した。仕事に出かける途中、吉祥寺駅の階段でケンタッキーおじさんみたいな外国人とすれ違った。その時におじさんの持っていた大きな荷物と自分の肩がぶつかったので振り返ると彼は「アリガトウゴザイマシタッ!」と笑顔で言って、満足そうに去っていった。一瞬わからなかったんだけど、何だかちょっと得した気がしたな。

ところでこれは逃避だろうか。

69.jpg 527×348 (original size)

テレビを撮るのは以外と難しい。これは案外うまくいった。6月9日の夕刻。

[link:69] 2002年06月12日(水) 06:17


2002年06月10日(月)蟄居中

 17日にある、劇伴(あずまんが大王)の追加録音にそなえているのだが、はかどらず苦戦。といっても録音の前はたいてい苦戦ではある(一曲だけ、とか2〜3曲程度の録音の場合ならけっこう手早くできるようにはなったのだが)。発注はけっこうゆるやかで、14〜15曲。前回の録音と同じメンバーで録るのでそこそこのモチーフさえ作れれば、良いものができるのは間違いない。が、そこそこのものがなかなか出来ないのだな。
 昨日は、昼間自転車に乗っている時(そういえば夏休みのような良い天気だった)に浮かんだフレーズの一片を、ロシア×日本戦を観ながらまとめようとしてまとまらずに終わった。この徒労感がなかなかに苦しい。
 僕は熱心なサッカーファンではないが、世の中につられて観てみるとあれは相当面白いものだ。しかも勝った!すごいなあ。選手はみんな若いのに落ち着いて素晴らしい仕事をしているな。この勝利のエネルギーで曲をまとめられるかと思ったのだけれど(笑)、逆に試合の素晴らしさと今の自分のそうでなさとの距離を痛感することになってしまったようだ。

 少しでも見込みのある曲が出来れば、その勢いでテンションが上がってズルズルといやスルスルと作業がはかどったりもするのだが、今のところはまだまだ暗中模索の状態で、いたずらに4小節から8小節のフレーズのメモだけが膨らんでいくだけ。今日もそれだけ。気分が重たい。ズシーン。鬱。準備期間はあと6日。その間にCM録音が2本あるので差し引くとあと5日。それ以外のことはとりあえず後回しだ。時間があれば良いと言うものではないのだが…。

 と、心を落ち着かせるために書いてみたが、これを読んで暗くなってしまった方がいたら申し訳ない。こんなこともあります。そうそう、6月18日にサントラ1が出ます。これは良いですよ。まとめて聴くと良くわかる。なんたって演奏が素晴らしい。しかも大部分が一発録りなので、ライブみたいな良さがある。音楽ってほんとうに素晴らしいなあ、って感じです。ぜひ聴いてください。さてもうひとがんばりかな。っと。


 そうだ。それと。さっき、TVでオンエアをチェックしたら、サントラ発売のCMがあってちよちゃんに突然名前を呼ばれてドキッとしたのだけれど、名前がちょっと違っておりましたな。ちよちゃん天才なのに(笑)。観てない人にはなんのこっちゃ?ではありますね。ではまた。

[link:68] 2002年06月11日(火) 05:36


2002年05月10日(金)栗コーダーワンマンライブ「結局名称未設定」


 いろんな人から更新してなさを指摘され、そこそこ心苦しい毎日を送っています(笑)。今14日。とりあえずこのライブの日(名義)から行ってみようかと。

 栗コーダーがらみのライブではめったにそんなことはなかった気がするのだが、この日は雨だった。4月末の美野里の野外イベントの日は日焼けする程の良い天気で(トの口使い参照)ここで使いすぎたのか。何をだ。いやいや。にしてもそんな雨の中、開場は満員のお客さんでそれはもう、心から感謝いたしております。ありがとうございました。

 たくさん曲を演奏したのでセットリストをアップしておこうと思ったら、さっき近藤君がやってくれてたみたいでご苦労さま(しかも分かりやすい。かどうか。『生きる』のコーナー笑った。今度ゴンドラの唄やりますか)。この日はけっこううまくできた気がする。うまく、というのはちょっと違うな。今やっているその曲にちゃんと入り込めたかどうか、というのが自分では重要だが、案外入り込めた曲が多かった、ということだ。いつもたいていダメな感じなのだが(苦笑です)、このライブでみなさんに報告したように割とあちこちでいろんな仕事に関わってこられたせいかも知れない。もちろん心残りもあるよ。「マヨネーズ第三番」の間奏、とか「男はつらいよ」のピチカートへの体勢替え時に弓をマイクにボコッ!とぶつけたこととか。本当に悔しいぜ……。あ、ギター弾いた時も、ちょうど本番の時に右手の血豆(DCPRG深夜ライブ時に作成。不甲斐ない)が固くなってささくれになったヤツがちょうど弦にひっかかりやがりまして「ベキッ!」なんて変なタイミングでアタックが強く出たりして。本当はもう少しマシなんだよ。いや本番というのは実にいつもそうしたものであり……。ま、そういうのはまた次回へのやる気につながったりもするから良しとしよう。

 それとあれだな。ずっとここの更新もしていなかったから、ひさしぶりにリアル皆さんを目の前にするとなんかこういろいろとしゃべりたいことが込み上げてきたりして、そういうのも良かったな。ネットで小出しにしていくと、いざこういう時に別になにかしゃべることがなくなったりする場合もあったりしたからなあ。ま、それがいつのライブ、というわけではないし、だから今回すごくいろいろしゃべったかというとそうでもない気もするし、あくまで気持ちのあり方のしくみとしての話なのであります。

 あと終了後にアンケート読むのも楽しいもので、ライブというのはやった方の感触と観た方の感触が同じこともあればずれることもあるわけで、いや、もちろん一人一人それぞれ別々の感想を持つのが基本だと思っているけど、何だっけ、ずれ、だ。(これはいくつかの組み合わせがあると思うぞ。A:演奏者=○で客=○。B:演奏者=○で客=×。C:演奏者=×で客=○。およびこの中間のグラデーション。やる側からしたらBはつらいな…)ま、そういうこともあるから、いつだって何か人前でやったあとは気になるわけだけど、ネットに書き込む人もそう多くはないと思うし、それがアンケートというかたちである程度確認できるのは何だかシンプルでとてもいい気持ちだということを思い出した。アンケート、好き。ま、そんなんですから、近藤宅の曲順を見て何か思い出したことがあったらぜひ教えて下さい。ありがとう。

 ついでながら、アンケートによると、アンケート用紙がワープロ(正確にはパソコンだけど)になっていたことでがっかりされている方(単に時の流れを感じている方含む)が何人かいらっしゃったのだが、これでは作成をお願いした近藤君にも申し訳ない気がするのでここで説明しときますね。
 ちょっと前まで配っていたのは、僕の鉛筆による手書きのキタナイ字のアンケートで、質問の項目もある程度は決まっていたものの、その日の気分で変わったりしていた、まあ、言ってみえれば超アナログなものだったのです。
 うろ覚えではありますが、もともとは回収率を上げたい、という考えから始めたもので「自分が客ならばどういうアンケート用紙なら書きたくなるか」ってことで始めのだと思うんです。で、事務的でない、自分の筆記用具よりも印字が濃くない、時々くだらないことが書いてある、それにさらにコンサート当日の気分が反映されていたらなお楽しいかな…などと考えてあのスタイルになっていったわけです。
 とはいえ書くのはけっこう大変で、だいたい最低でも1時間くらいはかかります。最初はそれが面白くてやってたんですけど、長いこと活動しているうちに義務っぽくなってきちゃってつらくなってきちゃったんですね。直前のこの時間にもっと有意義なことがあるんじゃないの?と思うようになったりもしてきた。
 試しに、というかせっぱつまって近藤君に頼んでパソコン出力でやってもらったところ、とても読みやすい上に、おやこれは当日の楽なこと楽なこと。本番の演奏が良くなった(あはは)のもそのせいかも知れません。というのは言い過ぎだと思うのですが、ま、とにかく本番日の負担が大きく減ったことは確かなのです。
 てなわけでですね、しばらくこのスタイルで行くかも知れませんし、次回はまた手書きにしたくなるかも知れませんが、それは今のところわからず、何にしても、より新鮮な気持ちでライブができるようなかたちを取っていきたいと思うのです。いろいろと勝手かも知れませんが、受け入れてもらえるとうれしいです。

 さらにもうひとつ。本番中に客席後方で倒れてしまった方がおられたようですが、まったく気付かず申し訳ないことをしてしまいました。その後体調は回復されたでしょうか(していますように)。こういう音楽ですから立ち見の方にはほんとうに気の毒に思いながらいつも演奏しているのですが、これはなかなか難しい問題でありまして…。すぐに思い付くのは、より大きな開場にする、または前売りで100人のみ、などと限定してしまうやり方ですが、MANDA-LA2は大好きな場所だし、限定発売にしてしまうとそれ以外の人が確実に観られなくなるのは何とも忍びない……。とうていすぐに結論は出せませんが今後そのようなことも考えてブッキングしていかねば、と思っています(考えた末、今と同じかたちになっちゃうかも知れませんが)。懲りずによろしくお願いします。

 あ、長い。ほら、書くと長くなるんだよな。ブツブツ……。いかん。

67.jpg 529×358 (original size)

本番前に喫茶ボアで気合いを入れる。といいますか、曲順の確認をしたり洗面をしたり落ち着いたり写真を撮ったりする。これはコンパクトカメラで。リコーGR10とネガフィルムの組み合わせ。

[link:67] 2002年05月15日(水) 07:15


2002年03月30日(土)おー、3月も終わりではないか

やけに久しぶりですが、録音ラッシュ(自分にとって)、ライブラッシュ(同左)、確定申告ラッシュ(とは言わない)なども終わり、ようやく普通のペースの毎日が送れるようになりましたところで、今日からイトケンとのデュオで関西方面に行ってきます。栗関連に情報をのせてもらっているので、お時間のある方はどんなものか確認しにきてくださいね(シカラムータとは微ん妙にずれているんだよな)。
フィルム消費量もだいぶ通常に戻ってきました。それはまた。

それと、4月からの栗コーダーがらみオンエア情報をとりあえずここで。栗コーダーの主要コンテンツにたどり着けないにつき(ダグさんも忙しいのだろうが、案外不便です。どうぞよろしく!)。

■『ピタゴラスイッチ』5分ミニ(NHK教育TV)
放送は4月1日(月)16:55〜17:00です。
(以後、毎週月曜日の同じ時間に放送)
15分の放送の前にミニ番組から始まるのも
不思議なかんじです。
5分は15分版よりさらにけったいな番組になっています。(以上、Hディレクターからのメール抜き書き)

これは作曲が私で演奏が栗コーダーカルテット+。試作というかベータ版を観たがじつに!

■『ジャム・ザ・ハウスネイル』
局の都合でちょっと変な順番ですが
こんなオンエアです。

『ジャム・ザ・ハウスネイル』の新作、再放送情報
教育テレビ(3ch)
プチプチアニメ枠(8:26〜8:31、14:16〜14:21)にて
今回は、新作2本一挙放送!
4/1(月)…第1話『ジャム、ピペに会う』(再放送)
4/8(月)…第2話『ジャムの音楽会』(再放送)
4/15(月)…第3話『ジャムのキノコ狩り』(再放送)
4/22(月)…第4話『ジャムのうそ』(再放送)
4/28(月)…第5話『ジャム、アンに会う』(再放送)
5/6(月)…第4話『ジャムのうそ』(再放送)
5/13(月)…第6話『ジャムとツノムシ』(再放送)
5/20(月)…第7話『ジャムの凧あげ』(新作)
5/27(月)…第7話『ジャムの凧あげ』(新作)
6/3(月)…第8話『ジャムの魚つり』(新作)
6/10(月)…第8話『ジャムの魚つり』(新作)

ちなみに
6/21(金)…『ネコのさくせん』(再放送)
もあります。(以上、N監督からのメール抜き書き)

■あずまんが大王はもう少し後なのでもう少し後に報告するとします。利家とまつも留守録しとこうかなー(笑)。

[link:66] 2002年03月30日(土) 05:22


2002年03月10日(日)ここで答えるのもなんですが

近藤君、オレはネット関係落ちこぼれなので症状のことを直接問い合わせしてみてもらえると吉。ダグに「ケンジはナイスガイなので宜しく」と予告メールを出しておきました。

お、最近ここにずーっと書いてなかったのを再認識。フィルム消費本数激減。アンド今だにその日暮しであります、情けない。

※ついでながら、お隣からもわかるように、今日は仕事現場でニセ栗コーダーを結成し、即座に解散した。パーカッションで来てもらっていた藤井珠緒さんに無料で頼んだ。我ながら良い思いつきであった。おかげでダビングなしで笛部分の録音に成功。最近強く思うが、ダビングしないで録音できることは本当に身体に良い(快く引き受けてくれてありがとう。川口君は今頃打ち上げ最中かな)。
近藤君にシンセを一台持ってきてと頼んだら、iBOOKに極小鍵盤のセットで登場。そこから超ハイクオリティーのサンプルが再生されるシステム。うわーこりゃすごい! ちなみに自力では組めそうにない。ここでも落ちこぼれているのです。とすればスタジオにパソコンを持って行かない方向に進むしかないな、と思いを強める今日この頃。暖かくなってきましたねえ。

[link:65] 2002年03月11日(月) 04:32


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