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日曜カメラマンの修行時代 from 栗原正己:2003-07-14


2003年07月14日(月)LINNDRUM

京都から戻って、夕方から青山一丁目でCM録音だった。一度自宅に戻って軽く仕込みをしてから出かけようと思ったのだが、冷静に計算してみるとどうも間に合いそうにない。そこで1時間ほど早めに直接スタジオに入る作戦を思いつき、実行。スタジオで仕込みをやるなんて、どうです? なんだか巨匠っぽくない? いや、ここのスタジオはシンセもいろいろあるし、メインの打ち込みソフトがデジタルパフォーマーなので非常にやりやすいのであります。

商品はナショナルの「ふき掃除機」第3作。音は80年代っぽくしますか〜、なんてんで、ドラム音源を最近のシンセの中から探すもどれもイマイチで、ここなんかリズムホックスないですか?なんて訊いてみたら、808はまあいいとして、なんとリンドラムがあるらしく、だけど5年は使っていないとかで使い方もわからず電源も入らず、のところをなだめすかしてなんとかして起動。使い倒す。実際さわったのは初めて(この機械はねえ、80年中頃は大変高価で憧れの機材で、なにしろこれだけ持って仕事してた『リンドラムのおじさん』=自分内呼称だけど、なんて人がいたくらいですから。86年ごろか、オレ最初のCMの時に来てもらったことあるのよ。スネアの音と変えるのにパネル開けてチップをピンセットで交換したりしてて、何だかかっこよかったなあ)なんだけど、ソング組む以外は、意外と昔のリズムボックスの要領で使えちゃった。なかなか>オレ。昔の打ち込みを思い出すなあ。ところで、当たり前だけど、スタジオの若い子たちはプロトゥールズとかバリバリでもこういうの全然知らなくって、新鮮だったみたいです。

せっかくなので当時のように、使うリズムパターンを先にすべて作って、譜面に42―42―42―43―42―42―42―44―45〜とかパターン番号を書きこんで(ああ、懐かしい)、それをプロトゥールズに取り込んでソングを作ってもらった。古くて新しいこのやり方がオレはいたく気に入った。がぜん盛り上がった。

その後加藤千晶さんの温度低めの歌と、坪口さんのアナログシンセ(アープを所望。手弾き)を入れて、MIDIシーケンサーを使わない打ち込みの音楽ができた。うーん、大満足。

[link:124] 2003年07月20日(日) 05:34


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