日曜カメラマンの修行時代 from 栗原正己

疲れ残る。近所の喫茶店で個人的ミニ反省会を開く。前々回くらいから、録り終えて出た音の記憶のあるうちに、スコアをひととおり見直してみたりしている。これ案外効果的かな気がするぞ。
とある２曲の出音（『でおと』これ一般的な言葉でないのかも）が今一つと思っていたのだが、スコア見たら弦と木管が穴だらけでたいそうがっかりした。多少の慣れが出たのか。全とっかえした〜い。違います。これからミックスで新しい音を作るチャンスと考えるのがこの場合正しい。

夜遅く、初台にある指輪ホテルの新事務所に行ったはず。ここらは地形に起伏があって、入り口が３階だったりして、なんかいいなあ。７階からの新宿方面の眺めも最高。夜だけど良い雲が出ていたのにフィルム切れで撮れず無念なり。ところでみなさんお気付きどころじゃないかも知れませんが日曜カメラマンはてんで修行不足です。

※８月末のライブのアンケートが送られてきたりしてます。もっと良いライブが出来たはず…なんて思っていたりもしていたのですが、みなさんの感想を読むと、いやまったく元気が出てきます。がんばらにゃ。ほんとうにありがとうございます。

この日は今年の夏のしめくくりとも言える日だったんです。

トムトム・ブー第１１話と１３話の録音。ＮＨＫ／ＣＲ５０６にて１４時〜１６時、５リズム＋弦４４２２＋Ｆｌ、Ｃｌ、Ｆｇ、Ｈｒ。ヴァイオリンは６人と８人では広がりがだいぶ違うようだ。今回初めてのファゴットって魅力的。あとこれも今回初めてのチェンバロと足踏みオルガン。うー欲しい。

この日の録音で全１３話分の録音終了っ！　１プレイヤー分のダビングとミックスがまだだし、ＭＡもまだだけど、とにかく通常の「録り」はこれでおしまい。

５月から９月にかけて毎月１回、５分×２話〜４話分のオケと歌を録ってきたのだが、とにかく定期的に２０人程度の編成の録音がある、ってことで、筆力はいやでも上がったんじゃないかと思う（モチ当社比）。フルオケもやってみたいが、まだまだ管弦系アレンジャー一年生。これからどうやって修行を継続させたものか。

椅子の効果は絶大だったとか、自己評価とか、いろいろ思うことがあるので、それはまた別にまとめてみたいものだがなあ。
やり終えた爽快感とともに、あのブー（みなさんはよく知らないでしょう。なかなかかわいいヤツだ。１０月にまとめてオンエアするそうです）の顔を見ながら曲を作ることがひとまずもう、ないのかと思うと、さびしいねえ…。

歌入れも順調で作業が早めに終わり、イトケン（ドラム頼んだ）たちと高円寺のカフェでごはん食べて、自分は終了記念なので食べ過ぎてみたが、やはり後でおなかがいたくなった。おっきな仕事が終わったあとはだいたいこんなかんじだ。とほほほ…。

夕方、最初のファクスを写譜屋さんへ送信。書き上がってから少し寝かせてみた。今回は見直しを強化したのだ。
最後のファクスは翌朝の９時ごろになっちゃった。遅くてすみません。と思いながらこれだけは治りそうもない。

オープニングとエンディグテーマを含め、未決だった新曲についてのゴーサインが出た。ウチも回線が早くなったので、デモ出しが便利になってるんだ。重要そうな曲のラフなアレンジを考えつつ楽器編成の最終決定。何とオープニングの最後のロングトーンでホルンが必要と出た！　断腸の思いで、２本にしたかったフルートを１本に。えいっ、制約はつきものじゃ。決定遅くなってすみません。
喫茶店に個人作戦会議に行って、夜中からスコアを書きはじめる。イトケンが梨もってきてくれたのはこの日だったかの。

今日から４日の朝まで、録音のための集中準備期間で非常体勢に入る（大きくは睡眠時間を大幅に削る覚悟をするってことであります）。

夕方、思い立って椅子を買いに行った。大塚家具というのは入店するときに名前やらを書かにゃいかんとは！　でお店の人がついてくれるのだけど、目的がある場合は便利なシステムだね。逆のときはちょっと？だけど…。アーロンチェアのとなりにあったヤツを思い切って購入し、急いでますのでそこを何とか…と、無理やり展示品を持ち帰らせてもらう。

家で。…こりゃあいい！　はかどりそうだ。こんなことならもっと早く実行すべきだったなあ。