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皆さん、お元気ですか。僕は今ロンドンのヒースロー空港から成田に向かう飛行機の中にいます。のどかな田園地帯の上を飛んでいた飛行機は、イギリスを離れ海の上に出ました。
今回の旅はシカラムータのロンドンでのコンサートのためのもので、ロンドンに夕方着いて一泊、次の日にコンサートをやって一泊、その次の日の朝に帰るという実に短いツアーです。ツアー日記を書くほどのことも無いのですが、こういうコーナーも出来たことですし、御報告まで。
5月10日
朝9時に成田空港に集合。最近朝型の生活をしていたので、6時に家を出るのも比較的楽でした。同じ便でロンドンに向かうのはシカラムータとバッファロードーターとアンチャンプロジェクトの3バンドとDJ数名。それにヨーロッパをツアー中の平安隆さんとボブ・ブロッツマンのデュオがロンドンで合流し、バービカンセンターというところで日本のアーティストを集めたイベントに出演します。昨年のシカラムータのヨーロッパツアーでは渡航費を出してくれるイベントが無かったので、本数をこなして渡航費を稼いだのですが、今回はこの一回の公演で渡航費と宿代と若干のギャラが出るという好待遇。コンサート一本で帰って来るのがもったいなくもあります。
成田空港ではテューバの機内持ち込みで一悶着。これはいつものことです。私のテューバはソフトケースで持ち歩いているのでなるべく機内持ち込みにしたいのですが、航空会社の規定では持ち込めないサイズなのです。楽器なので大目に見てもらえることが多いのですが、この日乗ったヴァージンアトランティック航空は空港での業務を他社に委託しているため、窓口の人も自分の権限では何とも出来ない様子。結局現場での判断ということになり、空いているアッパークラスの席の荷物棚に置かしてもらいました。ただし、人間はエコノミーです。エアバスなので座席の上の荷室は無理かと思ったのですが、何とか収まりました。帰りは何も言わずにそのまま持ち込んでも大丈夫そうです。
ヴァージンアトランティック航空は初めて乗ったのですが、レコード屋さんがやっているだけあってなかなかの機内サービスです。エコノミークラスでも各座席にモニターが付いていて常時8本くらい流れている映画やテレビを見ることが出来ます。そのモニターのコントローラーはゲームのコントローラーも兼ねていて、内蔵されているスーパーファミコンのゲームをすることもできます。また、エコノミークラスでもアメニティグッズが付属。何よりソウル乗り換えが無いのがうれしいです。ただ、座席の間隔が他社より若干狭いような気がしました。惜しい。
さて、成田を11時に出発した飛行機は13時間の飛行の後、午後4時半頃ロンドンのヒースロー空港に到着。ここの空港は昨年も思ったのですが、預けていた荷物を受け取った後に何のチェックも無く外に出てしまいます。これでは誰かに荷物を持っていかれてもわからないよなあ。空港からはコンサートのスタッフのバスでホテルへ。部屋に入った後、昼寝をしてしまいました。夜9時頃、皆で食事に行こうということになり、「店の心あたりがある。」というリスペクトレコードの高橋社長の先導で近くの魚料理屋へ。リスペクトレコードはシカラムータのCDを出しているレコード会社で、オフノートやまぼろしの世界と並んで日本を代表する大レコード会社です。そこで私は本日のおすすめセットを頼みました。スープはミネストローネかマッシュルームかを選んで、メインディッシュは長い魚だそうです。しかし、料理がなかなか出て来ません。30分くらいたって、丸いフライが山盛りになったものが運ばれて来ました。あれ、こんなの誰も頼んでいませんよ。え、マッシュルーム?私はミネストローネかマッシュルームかというのはスープの種類を選べということなのかと思ったのですが、前菜の種類だったのですね。それにしても大きなマッシュルームです。1個が直径5cmくらいあって、それに衣をつけて揚げてあります。これは何かソースをかけたいなあと思ったのですが、テーブルには塩とこしょうと酢しかありません。それだけで満腹になりそうな量だったので、適当に他の人にもつついてもらってかたずけました。その後、また料理が出て来ません。さらに待つこと30分、突然厨房らしきドアから料理人らしき人達が出てきて、ぞろぞろと帰って行きました。それに続いて皆のたのんだ料理が一斉に出て来ました。巨大な皿に山盛りのフィッシュアンドチップス、巨大でゆで過ぎの温野菜、付け合わせの生野菜を大皿に盛っただけのミックスサラダ。そして最後に私の頼んだ本日のおすすめの「長い魚」がきました。大皿に大きな鯖を焼いたものが丸ごと横たわっています。もちろん塩焼きではありません。ただ焼いてあるだけです。焼き魚ではありません。ただ焼いてある魚です。しかも巨大な。頑張って食べられるだけ食べましたが、この食事にしてはちょっと高かったです。ケバブ屋でも良かったのになあ。帰りにホテルのパブでビールを飲んで帰りました。こちらは適正な値段。あのレストランとリスペクトレコードの関係を皆で推測しましたが、結論は出ませんでした。
5月11日
朝6時半頃目が覚めました。シャワーを浴びて、宿で朝食。THISTLE HOTEL BARBICANというホテルを主催者がとってくれたのですが、イングリッシュスタイルの朝食はなかなかのものでした。この日はコンサート本番の日ですが、サウンドチェックもわりと遅くて、15時半にロビー集合。それまでは自由時間です。今回の旅でロンドンを満喫するとしたら、この時間しかないわけです。私は今回ロンドンで買いたい物があったのですが、どこで売っているのか探すのも面倒なので、ハロッズに行ってみることにしました。デパートなら何でもあるだろう、と。ホテルを出たのが朝9時前。まだまだデパートが開く時間ではありません。そこでホテルからハロッズまで歩いてみることにしました。ホテルからハロッズまではロンドンの中心部地図で端と端です。歩いてみることによって、昨年よくつかみきれなかったロンドンの街を俯瞰できるかもしれません。それで地図を片手にロンドンの街をとぼとぼと歩いたのですが、途中道がわかりにくいところがあったこともあって、2時間近くかかってしまいました。ロンドンの道はぐちゃぐちゃしていてわかりにくいです。目的地のハロッズは、老舗のデパートで、建物はかなり古そうでした。置いてあるものは品の良いものばかり。イギリスのある一面は見られる場所でした。帰りはさすがに地下鉄で帰りました。
この日のコンサートはバービカンセンターという有名なホールでやることになっていたのですが、ロンドンに着いてからステージの場所が変更になったという話を聞きました。会場に行ってみると、バービカンセンター一階のロビーにシカラムータ用のステージ、地下1階のロビーにバッファロードーター用のステージが用意され、アンチャンプロジェクトと平安+ボブは小劇場のステージでやることになっていました。おそらくチケットの売れ行きなどから2000人規模の大ホールでは無理と判断されたのでしょう。あるいは、もともと大ホールでやる予定では無く、こちらで勝手に大ホールでやると思い込んでいたのかな。ともあれ、広いロビーに作られたステージでシカラムータは18時から演奏しました。この日チェロの坂本さんは、グラインダーの使用許可がおりませんでした。しかし、グラインダーの火花よりも過激な演奏を繰り広げ、聴衆の目と耳を一人で奪っていました。ヨーロッパでは「クレイジーチェロ」の愛称が定着しつつあります。ただ、シンバルを投げるのは危ないと思います。
シカラムータの出番の後、ケータリングルームでビールを飲んでいて、アンチャンプロジェクトを聞き逃してしまいました。メンバーは前から良く知っているのですが、島唄や民謡をやるグループです。我々が小劇場に足を運んだ時には平安隆さんとボブ・ブロッツマンさんのデュオが始まっていました。三線の弾き語りとギターというデュオなのですが、これはすばらしかったです。二人のテクニックももちろんですが、沖縄民謡の自由な解釈が新鮮でした。私が民謡をアレンジする時は、もともとの良さを生かそうとしたり、伝統にある程度の敬意をはらったりしてしまうのですが、ボブ・ブロッツマンさんは単に音楽としてしか見ていないのだろうなあ。それが良かったのだと思います。
小劇場から楽屋方面に戻る途中、地下1階のロビーではバッファロードーターの演奏が始まったところでした。これがまた良かった。一言で言えばロックなのですが、テクノや音響やいろいろなものを呑み込んだ高い音楽性を感じました。なによりかっこいいです、音楽もステージ上で演奏している姿も。
日本から輸出されるべき音楽の二つの形を見た我々は、自分達は何なのか考えながらケータリングルームで飲んだくれていました。それでも足りなくて、宿に帰ってから3時頃まで部屋で飲んでいました。
そんなロンドンでした。今朝は9時にホテルのロビー集合で空港に向かい13時の飛行機に乗りましたから、イギリスに入国していた時間は43時間くらいです。昨年のツアーで最初にロンドンに着いた時は、これから先どうなるんだろうという重い空気がありました。それを考えれば、今回くらい短いツアーは楽なのですが、往復で24時間かかっていることを考えると、もう一本くらいライブをやりたかったような気がします。でも長すぎるよりは良いですけどね。それでは、またどこかでお会いしましょう。