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ldからベルリンを目指して、ドイツの国道を走っています。
道の両側はあいかわらず麦畑が広がっています。
昨日はGreifsWaldという町の小さなフェスティ
バルに出演しました。GreifsWaldは旧東ドイツの
北部、ポーランドに近いあたりの町です。前回書いたように
フェリーの混雑などもあって開演時間の1時間後に到着とい
うことになってしまいました。もちろん途中に何度か主催者
と連絡を取っていたので、何とか出番の調整はしてもらえま
した。ちなみに移動中に活躍しているのは、マネージャーの
こぐれがこちらでレンタルした国際携帯電話。仕組みはよく
わからないのですが、ヨーロッパのどの国でも使えるようで
す。レンタル料も無料。しかし、通話料が何と1分350円
だそうです。携帯世代のこぐれは公衆電話があってもつい携
帯を使ってしまうようで、レンタルしてからの総使用時間を
表示させては憂鬱な顔をしています。最近日本の携帯電話で
海外でも使えるサービスが、一部の国を対象に始まったよう
です。早くヨーロッパでも使えるようになると良いのですが。
まあ僕は日本でも携帯持ってませんけどね。
GreifsWaldのフェスティバルは、公園のなかに
ある古い城壁に囲まれた場所が会場でした。なかなか良い会
場です。出番を遅くしてもらったシカラムータの前に演奏し
ていたのはLecker Sachenというグループ。 チ
ラシに「フォーク・ヒップホップ」と書いてあったのですが、
確かにそのコピー通りの音楽でした。フロントにマンドリン
とベースを手にした2人のボーカル、そしてドラム、3人の
バイオリンとチェロという編成。ドラムとベースのグルーブ
系のリズムにストリングスとマンドリンのケルトっぽいフレ
ーズが乗り、そこに威勢の良いボーカルがからむという音楽。
言葉で書くときわものに聞こえるかもしれませんが、これは
相当良かったです。会場もすごく盛り上がって大ダンス大会
に。 演奏が終わると当然アンコールがかかったのですが、
「まだ次のバンドもあるから」というアナウンスが流れアン
コールは無し。会場はブーイングの嵐でした。これは次にや
るのはやりにくいです。シカラムータのこの日のステージは
30分くらい。時間も短いので、テンポの良い曲だけたて続
けにやりました。変拍子の曲が半分くらいあったので最初は
お客さんものりにくそうでしたが、だんだん盛り上がって演
奏後には「CICALA!」コール。シカラムータの後には
Nakid Ravedというオーストラリアのグループが
落ち着いて繊細なポップスを聴かせました。このグループも
ボーカル、ドラム、ギターにバイオリンとチェロが入った5
人編成。バイオリンとチェロが入ったバンドが3つ続くのも
珍しいかもしれません。
シカラムータの前に演奏したLecker Sachen
は、2年前のヨーロッパツアーの時にRudolstadt
のフェスティバルでシカラムータを見たそうです。今回は時
間の関係でシカラムータの演奏を見られなくて残念に思って
いたら、シカラムータが遅刻したおかげで見ることができて
良かったとのこと。遅刻もいろいろです。そういえば、この
フェスティバルのシカラムータの担当者もRudolsta
dtでシカラムータを見たそうです。ただし、チェロの火花
しかおぼえていない様子。
先ほど、アウトバーンのドライブインでワールドカップの
決勝戦を観戦しました。テレビの前に集まったドイツの人々
はじっと静かに観戦していて、「あっ!」とか「うっ!」と
か声を出してうるさかったのはシカラムータの一行でした。
車はベルリンの市街地に入りました。遠くにアレキサンダ
ープラッツのテレビ塔が見えてきました。ここのところネッ
トに接続できない日が続いていて、この便りも手元に3通ほ
どたまってしまいました。今日から後はずっとドイツですが、
次に送信できるのはいつになることでしょう。
それでは、またお会いしましょう。
※文中の敬称は省略してあります。
※僕の能力では、ヨーロッパから掲示板に書き込めないので、
近藤君の力を借りています。