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沖縄の民謡は拍子の概念がゆるい。言葉の都合で拍が伸びたり縮んだりすることがよくある。例えば、三線と島太鼓の伴奏で歌っている島唄の大御所のレコードで、島太鼓は規則正しく2拍子のパターンで叩いているのに、歌は途中で奇数拍子が入るので、歌の1番と2番でパターンが裏返っているのを聞いたことがある。たぶん、それでも気にならないのだろう。大工さんは沖縄の民謡歌手の中で一番レコーディングやセッションの経験が豊富だと思うのだが、それでも本番で急に拍が伸び縮みすることある。そこでバンドが自然についていけたらいいと思うのだが、今回は大人数ということもあって、グラデーションを描いて大工さんについていく格好になった。僕などは五線譜の中でしか物事を考えられないので、五線譜と無縁の世界で音楽をやっている大工さんなどを見るとうらやましくなる。