栗コーダー本とは何かを年表で考える
  〜後編〜「時の過ぎゆくままに」

TEXT BY 関島岳郎

 前編の文章を読みかえしてみると、どうも文章がぎくしゃくしています。自分でも触れたくない話題なのでしょう。後編を書くのも筆が重いです。いや、パソコンのキーが重い。まるで指が鉄下駄をはいているようです。でも、書かねばなりますまい。この9か月間の栗コーダーカルテットと栗コーダー本の動きを検証しなければなりますまい。しかし私一人でまとめるのも荷が重いので、栗コーダ ーカルテットのメンバーと編集の塚田氏、そしてデザイナーの竹智氏を呼んで対 談をしてみることにしました。

2000年5月5日15:00 関町のガストにて
関島 お忙しい中お集まりいただいてすみません。

竹智

全部俺がいけないんです。本当はこんなところにいないで、事務所で残りのデザインを
やらなくちゃいけないんですけど。
塚田 まあまあ、私の力不足もあったわけで。
栗原 いやあ、僕等が原稿を締切までに書いていれば違った展開もあったと思いますけどねえ。
関島 まあそのあたりを事実関係をふまえて検証してみようと思います。
近藤 関島さんの書いた前編は8月8日までですか。

関島

そうです。一応その後の年表を簡単に書き出したものがここにあるので、これを見なが
ら進めていきましょうか。

栗原

8月8日のライブのあとは、8月10日大阪レッドライオン、11日名古屋TOKUZO、と。
あの頃は、5.1 周年記念CDを売りまくっていましたなあ。
川口 売りまくったよねえ。本が出来てから売れば良かったのにねえ。
塚田 まあ、そこは、大人の事情もありますし。

栗原

そこで、調子に乗った我々は、どうせ完成が延びるなら、時間の関係で没になった企画
を復活させようと。

関島

エンジニアの田村さんのインタビューを復活させましたね。8月14日の18:30 から新宿の
ハイチで。
近藤 あれは関島さんがテープ起こしをしてましたねえ。
関島 自分でやったほうが早いからね。
塚田 ぎくっ。いや、巻頭の対談は、バイトが手間取りまして‥‥。
竹智 全部俺がいけないんです。

関島

確か 8月20日が原稿締切で、10日間竹智さんのデザイン期間をとって、9月頭に印刷所に入れて
いれば、9月15日の延期記念ライブに間に合うという算段でしたね。
栗原 今思うと絶対無理なスケジュールでしたね。
川口 無理無理。
近藤 大体、皆さんはいつ原稿を書き上げたのかな?
栗原 ぎくっ。
川口 ぎくっ。
関島 ‥‥。
近藤 僕は、7月の最初の締切には塚田さんに原稿を渡していましたけどね。

栗原

いや、つまり、メインとなる巻頭対談をテープから起こしたものが塚田さんから届かない限り、
他の締切ものびのびになっているだろうと‥‥。
近藤 でも、それじゃ竹智さんもかわいそうだよね。
川口 いや、でもさ、書き上げた原稿から塚田さんに渡してはいたんだけどね。
竹智 全部俺がいけないんです。
栗原 話を戻します。そして、9月上旬の沖縄と15日の延期記念ライブ。
川口 沖縄でも5.1 周年記念CDを売りまくっていましたね。
関島 ぶくぶく茶も飲んだしね。
近藤 HOBO SAX QUARTET は、延期の末にモロッコ公演を成し遂げたんですけどね。
栗原 やっぱり川口君は海外に行きすぎなんじゃないかなあ。
川口 ぎくっ。そう来る?
栗原 だってさあ、本のことでも肝心な時にいないんだものなあ。
川口 でもさあ、俺去年は半分くらい日本にいたよ。
近藤 君は年の半分は空き屋に家賃を払っているのか?
川口 いやいや、倉庫として充分元を取っていると思うけど。
塚田 川口さんの楽器の数はすごいんです。栗コーダー本で見て下さいね。
栗原 あ、塚田さん、マイクに向かって何しゃべってたんですか。
塚田 あ、いえいえ、で、川口さんは今度はどちらに。
川口 次は 6月の渋さ知らズのヨーロッパツアーですね。大体1か月くらい。関島さんと入れ違いで。
塚田 入れ違い?
関島 ぎくっ。
川口 その後関島さんが、7月の頭から 8月中旬まで CICALA-MVTA のヨーロッパツアーですね。
栗原 俺達はいつライブをやるんだよ。あー、もういやだ。
塚田 まあ、まあ。
竹智 全部俺がいけないんです。

栗原

大体さあ、塚田さんがもうちょっとしっかりしていてくれれば、栗コーダー本もこんなに
遅れなくてすんだんじゃないの。

塚田

それを言うのなら、原稿の締切を守ってもらいたいですね。原稿が無ければ本は出来ないん
ですから。
近藤 どっちもどっちだと思うけどなあ。
関島 お、自分は締切を守ったと言いたい訳だ。
川口 多少女にもてると思って。
近藤 むかー。大体川口君は日本にいないんだから意見を言う資格ないよ。

川口

むかー。 そもそも、この話持ってきたの誰? (年表を見て)あ、俺だ、むかー。違う、
塚田さんだ。

塚田

いや、確か川口さんが「こういうこと出来ませんかね。」と話を持ってきて、それならお手伝
いしましょうかと。
川口 むかー。この期におよんで、そんなうそを。
近藤 いや、俺は塚田さんを信じるね。
栗原 まあ、まあ。
近藤 大体バンマスが最後まで原稿を書いているって、どういうこと。
栗原 むかー。
川口 俺より塚田さんを信じるとは‥‥。
関島 まあ、まあ。

川口

大体、近藤もそうだけど、てめえもいい気になってやがるぜ。あの栗コーダー本の対談は何
だよ。俺の話がずれてるとか、ピントはずれだとか、まるで バカみたいなあつかいじゃねえ
かよ。
関島 むかー。そんなことを言うのなら、てめえがテープ起こししてみろよ。
川口 むかー。そもそも、遅くなった時に車で送ってやってるのは誰なんだよ。
関島 川瀬君でーす。
川口 むかー。
竹智 全部俺がいけないんです。
塚田 大体川口さんは、家の整理をした方が良いのじゃないですか?
近藤 その通り。僕は塚田さんについていきます。
栗原 大体さ、塚田さんは肝心な時に連絡がとれないしさ。
近藤 こらこら、塚田さんの悪口をいうんじゃない。
栗原 もうやめた。こんなバンド解散だ。
川口 おう、望むところよ。
関島 そりゃ、いいアイデアだ。
近藤 賛成。僕は塚田さんと新ユニットを作ろうっと。
塚田 てめえら、勝手な事ばかりいいやがって。本が出来上がったら解散でもなんでもしやがれ。
竹智 全部俺がいけないんです。
栗原 たしか 9月の 8日と 9日の2日間をMANDA-LA2を押さえてあるから、それを解散ライブにしよう。

関島

ああ、竹智さんに知られるとそこを本の完成目標にされるから、竹智さんには秘密にして
おこうといっていたやつだ。
近藤 じゃあ、9月の 8日、9日の2daysの解散ライブ、竹智さんには秘密、と。
川口 よし、竹智さんには秘密と‥‥、あれ?

竹智

ケケケ、いいことを聞いた、9月に解散ライブか、 1.1年遅れで 5.1 周年本が完成、いいねえ。
ケケケケケ。



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